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『エンデュアランス号漂流』を読んで

『エンデュアランス号漂流』を読んだ。

熊に襲われて急逝した写真家・星野道夫の著作の中で出てきたこの物語を一度読んで見たいと思っていた。

彼は極寒のアラスカで撮影中、くじけそうになるとこの本を開いて、勇気を奮い起こしていたらしい。

読んでみて、とにかく驚きの連続だった。

これは実話であるが、こんなことが起こりうるのだろうか。

南極近海で約1年半小さなボートで漂流という過酷な状況にも関わらず、28人全員が奇跡の生還をとげる物語である。

淡々と書かれているが、その内容はあまりにも過酷すぎて想像することが難しい。

おそらく自分なら精神的にも肉体的にも1週間ともたないだろう。

そんな状況で、生き延びる生命の偉大さ。

隊長シャクルトンの勇気と決断力、そして隊員たちの強靭な精神力と肉体。

あまりにも偉大で同じ人間とは思えない。

あまりにも清潔で物に溢れたがゆえに、肉体的にも精神的にも弱くなってしまった現代人に読ませたい本だ。