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サファリ日記 空撮編 9月2日

今日はウルトラライトプレインでアンボセリまで移動の予定だった。

荷物は車で運ぶ予定だったが、アレックスの好意でセスナで

飛ぶことになった。

アレックスはウルトラライトプレインでアンボセリまで飛び、セスナで

こちらまで戻り、僕たちや荷物を積んでからふたたびアンボセリに

戻ってくれるという。

この申し出は、予算も節約できるし、僕の疲労も少ないのでありがたい。

ウルトラライトプレインで飛び立ったアレックスが昼過ぎにセスナで

戻ってきた。

セスナの名前はアルファ・キュロ・パパ。

いつもアレックスは、「この飛行機はスペシャルだ」と言う。

アルファ・キュロ・パパに乗って、一路アンボセリへ。

これから3泊はアレックスが管理する廃屋ロッジに泊まる。

いったいどんな所だろう。

アルファ・キュロ・パパは公園の中を越え、キリマンジャロ・バッファロー

ロッジ(通称キリバフ)に到着した。

早速、アレックスの奥さんのヘレンが冷たい飲み物を持ってきてくれる。

脱水ぎみの体にコーラが染みわたる。

部屋に入ったとたん、驚いた。

正直言ってこんなにきれいだとは思わなかった。

まったく普通のロッジと変わらない。

違うのはレセプションにスタッフがいないのと、客がいないことぐらいだ。

お湯のシャワーも出る。

4日ぶりのシャワーで生き返った。

水がこんなにありがたいのか、ということを実感する。

4時からアンボセリの空撮に出かける。

キリバフからアンボセリの公園までは30分ほどかかる。

乾燥したブッシュ地帯を越えるとアンボセリの湿地帯の緑が見えてくる。

ここの狙いはゾウの群れ。

湿地帯の中には所々ゾウがいる。

しかし、今日は光が悪い。

全天の雲ではどうしようもない。

今日はまあ偵察と思えば良いか。

夕食はヘレンとスタッフが作ってくれた料理。

ロッジの食事よりうまいが、疲労のため食欲はない。

普段は何十人も入る食堂に僕たちだけ。

アレックスが粋な音楽を流してくれて、ムード満天のなか食事を済ます。

夕食後、暖炉の火を見つめながら、アレックスといろいろなことを話す。

彼は、「学校が嫌いだ」とと言う。

「学校はいつも競争を強いるからだ」というのがその理由。

彼のもっとうは、競争ではなく共有だという。

僕らの今回のフライトも感動を共有したいと言う。

このような考えを皆が持てばもっと住み良い世の中になるのに、と思った。

学校はいったい何のためにあるのだろうか。

今のやりかただと、進歩しても、平和にはならない。

どちらが大切というのだろうか、最近僕がいつも思っていることと、

アレックスの意見が同じなのでうれしかった。

それにしても、彼は話題が豊富で話しがうまい。

人を喜ばせる術を心得ている。

ずっと夜は雲っていて、星が見えない。

ここでは満天の星を期待したのだが・・・。

天気が下り坂なのが気になる。

まあ、まだ2日あるので、なんとかなるだろう。