生命に対する講演会が迫ってきたので、今日の昼は「真の生命」について
ぼんやり考えていた。
以下にそのことについて書いてみよう。
「生きる」ということの基本は「幸せ」の追求である。
しかし、自分のみの幸福は幻想に終わる。
それは描いても、決して得られないものである。
なぜなら、そのような欲求には際限がなく、手に入れたときには、すでに
幸せではなくなっているからである。
地位や名誉や財産を求めようとしたものはみな不幸になっていく。
生命に対する執着も同じだ。
個の生命は、着実に老い、苦しみ、死へと向かっていく。
それを避けることはできないのだ。
個の生命に対する過剰な執着も不幸のもとである。
自分の幸福だけを追い求める人間のエゴが生み出したのが、今の地球だ。
戦争、環境破壊、種の大量絶滅・・・・・。
「真の生命」が求めるものは「個の幸せ」ではない。
それでは何であろうか。
エゴの欲求を抑え、他者(これは人間だけでなく、他の生き物も自然も
地球も入るのだ)を愛し、他者の幸福のために生きることではないだろうか。
しかし、口では言うことは容易だが、実際に行なうことは非常に難しい。
もっとやさしい方法から始めなければならないかもしれない。
はじめは、自分のためにやることが、結果として他者のためになれば良い
(ただし、その行為は自己愛であっても良いが、決して暴力的であっては
ならない)。
そのうちに、他者のためにやることが、真の喜びだと気付くはずだ。
はじめから、エゴを捨て去ることのできる人は少ないので、
この過程を踏まえながら、真の生命に近づいていけば良い。
誰にでも、他者のためになりうる役割が決められているはずだ。
それは、決して、戦争でも、環境破壊でも、種の大量絶滅でもない!