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中村 哲医師のこと

中村 哲という医師に注目していた。

1ヶ月ほど前の朝日新聞に、彼が国会でアフガンの事情を説明した際に、「日本はアメリカを支援すべきでない」と言った、と書かれていた。

その時、ある国会議員から「その言葉を撤回しろ」と言われたが、彼は撤回しなかった、との記事が載っていた。

「何という骨のある人だろうか」と思い、注目していたのである。

その後、彼の講演会があるとの記事を見たが、いずれも勤務時間内で行けなかった。

今日、教育テレビの「こころの時代」で彼の講演と解説委員との対談の様子が放映された。

話しを聞いていて、彼の言葉ひとつひとつがすべて経験に基づく「真実の声」であると感じた。

また、強さも弱さもすべて受け止める彼の人間性に本当の愛を感じた。

彼の医療スタッフには何人も人を殺したゲリラがいる。

戦いであっても、人を殺せばその人は必ず苦しむ。

彼はその行為に対して、責めたり、同情したりしない。

そのような人に対して、医療活動に参加させ「人を救うこと」で希望を与えようとしている。

なんとすばらしい愛の行為だろうか。

彼は、深い愛と慈悲の心、共感する心を持っている。

彼はアフガンで、医療活動だけではなく、住民のために井戸掘りもやっている。

医療活動の前に、旱魃に苦しむアフガンの民に「生命の水」を与える必要があるからだ。

彼のような人を本当の「医師」(医者ではない)というのだろう。

アフガンの人達の苦しみを一目見れば、決して爆弾を落して殺すような行為、そしてその行為を支援することなどできないはずだ。

横浜市内のある小学校から、出張授業を頼まれた。

1~2年生が対象と聞き、「難しいです」とお答えした。

1~2年生は僕にとっては宇宙人。

どこまで分かるかまったく想像できないからだ。

ふだん小学校で出張授業を頼まれるときは、5~6年を対象に自然界のバランスをするが、それは難しすぎるだろう。

しかし、担任の先生の熱意に動かされ、受けることになった。

テーマは動物親子と群れの話。

チーター、ライオン、ヌー、ゾウの親子のエピソードや群れでの生活をスライドで紹介しながら30分の授業をおこなったが、2年生はテレビの影響なのか、動物好きの先生が普段教えているのか、その知識にびっくりした。

ほとんどの質問に答えるではないか・・・・。

みな熱心に聞いてくれたので、多少は役だったのではないか、と思っている。

終了後、1年生のエスコートで教室に行き、子どもたちが全員で僕のために劇を演じてくれた。

素晴らしい出来にちょと感動。

でも、さらに感動したのは先生の熱意だった。

実はこの学校は廃校になるらしい。

その記念に子どもたちのために何かをしたいという先生の熱い思いに胸が熱くなった。

12月には校庭に移動動物園を呼ぶらしい。