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詩のボクシング

夕食後の休憩時間にテレビをつけた。

「詩のボクシング」という番組をやっていた。

自分の詩を朗読して競うもので、優勝したのは17歳の女の子。

彼女の詩を聞いていて、天才とはこういう人を言うのだと思った。

今まで読んだどんな詩よりも詩的だった。

彼女はいくつかのイメージを持って舞台にたち、そこでイメージを膨らませながら、詩を作っていく。だから当然原稿はない。

凡人には思いもつかない表現の数々があった。

正確な言葉は忘れてしまったが(ビデオをとっておけばよかった)、月の中に見える影には地球の影もあって,その中には自分の影も含まれているような表現とか、鳥とこうもりの違いは、鳥は地上に影を落すが、こうもりは羽に影がまとわりつく、などの表現には度肝を抜かれた。

きらきらきらめく光と影の表現が抜群に上手い。

というより、こういった特殊な見え方をするのだろう。

こういう見え方をするのが天才で、凡人には決して真似ができない。

さぼってばかりいないで、そろそろ講演の準備をしなければ・・・・・。

横浜市内のある小学校から、出張授業を頼まれた。

1~2年生が対象と聞き、「難しいです」とお答えした。

1~2年生は僕にとっては宇宙人。

どこまで分かるかまったく想像できないからだ。

ふだん小学校で出張授業を頼まれるときは、5~6年を対象に自然界のバランスをするが、それは難しすぎるだろう。

しかし、担任の先生の熱意に動かされ、受けることになった。

テーマは動物親子と群れの話。

チーター、ライオン、ヌー、ゾウの親子のエピソードや群れでの生活をスライドで紹介しながら30分の授業をおこなったが、2年生はテレビの影響なのか、動物好きの先生が普段教えているのか、その知識にびっくりした。

ほとんどの質問に答えるではないか・・・・。

みな熱心に聞いてくれたので、多少は役だったのではないか、と思っている。

終了後、1年生のエスコートで教室に行き、子どもたちが全員で僕のために劇を演じてくれた。

素晴らしい出来にちょと感動。

でも、さらに感動したのは先生の熱意だった。

実はこの学校は廃校になるらしい。

その記念に子どもたちのために何かをしたいという先生の熱い思いに胸が熱くなった。

12月には校庭に移動動物園を呼ぶらしい。