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吹雪の中の寒牡丹

早朝4時に自宅を出発。

東名高速で名古屋まで行き、東名阪、名阪国道を経由して、昼前に奈良の長谷寺に到着した。

今日から5日まで奈良と京都で花の撮影の予定である。

狙いは、寒牡丹、山茶花など。

長谷寺は5月のボタンで有名だが、この時期は寒牡丹を見ることができる。

境内を一周歩いたが、今年は寒いのか、まったく寒牡丹が咲いていない。

とくに今日は寒く、時々雪が舞っている。

長谷寺に着く前はけっこう雪が降っていて、「寒牡丹と雪」を期待して来たのだが、長谷寺の手前から雪はなくなり、ちょっとがっかりしていたのだった。

ところが、境内を歩いていると、時々、小雪が待ってくる。

少し期待したのだが、花が咲いていないだから、どうしようもない。

でも、何かがおこるような予感がしていた。

山茶花を撮影して、最後の牡丹の花壇に向かった。

寒牡丹には風や雨から守るために編み笠をかぶせてあり、それがボタンの花壇の所々にあるので、遠くからでもどの位置に寒牡丹があるのかがよくわかる。

最後の一つを残して、すべてつぼみであることを確認した時、少し先にある最後の一つは咲いているような予感がした。

そして、寒牡丹の前に立った時、その予想が的中しているのがわかった。

まだ、十分に咲いているわけではないが、たった1輪、花をつけている寒牡丹があった。

こういう時の感動は大きいものだ。

とくに寒牡丹を見るのがはじめてだったので、夢中で写真を撮っていた。

しばらくすると、信じられないようなことがおこった。

今まで時々ちらつくような感じだった雪が、吹雪のように降り始めたのだった。

降っていた時間は10分か15分ほどだったろうか、絶好のシャッターチャンスだった。

その後は石光寺に行き、今度はしっかりと咲いている寒牡丹が撮影できた。

しかし、ここで時間をかけすぎたので、もう一つ行く予定であった当麻寺での撮影時間はなくなってしまい、断念した。

横浜市内のある小学校から、出張授業を頼まれた。

1~2年生が対象と聞き、「難しいです」とお答えした。

1~2年生は僕にとっては宇宙人。

どこまで分かるかまったく想像できないからだ。

ふだん小学校で出張授業を頼まれるときは、5~6年を対象に自然界のバランスをするが、それは難しすぎるだろう。

しかし、担任の先生の熱意に動かされ、受けることになった。

テーマは動物親子と群れの話。

チーター、ライオン、ヌー、ゾウの親子のエピソードや群れでの生活をスライドで紹介しながら30分の授業をおこなったが、2年生はテレビの影響なのか、動物好きの先生が普段教えているのか、その知識にびっくりした。

ほとんどの質問に答えるではないか・・・・。

みな熱心に聞いてくれたので、多少は役だったのではないか、と思っている。

終了後、1年生のエスコートで教室に行き、子どもたちが全員で僕のために劇を演じてくれた。

素晴らしい出来にちょと感動。

でも、さらに感動したのは先生の熱意だった。

実はこの学校は廃校になるらしい。

その記念に子どもたちのために何かをしたいという先生の熱い思いに胸が熱くなった。

12月には校庭に移動動物園を呼ぶらしい。