今日は松島クリニックで勤務した後、実家で8時まで働く。
なんとなく調子の出ない1日だった。
疲れ果てて帰ってきたら、妻が良い番組をやっていると言う。
NHKテレビのプロジェクトXという番組だ。
この番組にとても勇気づけられ、心が温かくなるとともに、頑張ろうという気になったのでここに紹介する。
佐賀の田舎に「ここには燦然と輝く文化があった」と言い続け、一人発掘を続けていた高校教師・七田忠志がいた。
彼はその発掘に情熱を傾け、転勤も断ってその地で発掘を続けていた。
多くの論文も書いたが、地方教師の彼の意見には誰も注目しなかった。
家族もあきれ、彼の味方は次男の忠昭だけだった。
そして彼は失意の中で62歳で死んでいった。
バブルの時代、その地に工業団地ができることになった。
その地の遺跡調査の責任者となったのが、県の文化課に勤めていた息子・忠昭であった。
やがて、その地に巨大遺跡が発掘され、日本有数の弥生遺跡であることが判明した。
だが、その時すでに開発のためにブルトーザ-が入ろうとしていた。
息子は父の夢をつなぎたかった。
執念で工事の現場監督に工事を遅らせてもらい、専門家を呼んでその遺跡の価値を認めさせた。
しかし、工事推進派の意見が強く、遺跡の撤去がおこなわれようとしていた。
その時、知事が「発掘の結果を待とう」と言った。
そして日本の歴史を変える「世紀の発見」がなされたのであった。
吉野ヶ里遺跡の発見のエピソードである。
親子の30年にわたる執念と情熱がこの遺跡を残したのであった。
人の心を動かすのは、言葉ではなく、情熱や執念だと思う。
七田忠志さんの47歳の時の顔が何度も出てきたが、僕がメガネをはずした時の顔と父の若かりし頃の顔をたして2で割ったようだと思った。
そして、父を思い出した。
父との共通の想い、それは「自分らしく生きること」、「情熱を持っていきる」ということ。