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当直について

今の勤務先は当直がなくて楽であるが(若い先生がしてくれるので)、年に1度か2度、輪番といって泊まらなければならない日がある。

今日はその輪番の日。

当直といっても、よばれることはほとんどないので、たっぷり仕事ができる。

連載等の仕事がたまっているので、よい機会だ。

このように楽な当直なら良いのだが、若い頃の大学病院の当直は激務でたいへんだった。

このような生活を続けていたら死んでしまう、とたびたび思った。

ほとんど一睡もできずに急患や病棟患者の変化でよばれ、翌日は通常の勤務をする。

重症患者さんがいたら、そのまま泊り込みになることもあった。

一所懸命やればやるほど、自分の首を締めていく。

が、手抜きもできないし、したくない

“良い医療をしたい”という思いと“身体を休めたい”という気持ちがいつもせめぎあっていた。

だから、けっこうストレスがたまっていた。

ある時間内で誠心誠意良い医療をすることは難しくないと思う。

しかし、これがかなりの長時間に及ぶとしたら、その質を落とさないようにできるだろうか。

少なくとも、僕はきついと感じていた。

一部にはできる人もいるだろう。

が、それはごく一部だし、そのしわ寄せはどこかに出るはずだ。

大学病院でバリバリやっている医者の多くは家庭崩壊だと聞いたことがある。

今のように医者の奉仕に依存しているシステムでは、若い医者はたいへんで忙しい科を避けるようになるだろう。

実際、外科や小児科のなり手が減っているそうだ。

また、激務が続けば、医療事故が多発するのは当然だ。

もう少し医者が働きやすい(肉体的にも、精神的にも、経済的にも)システムを作るべきだと思う。

 

横浜市内のある小学校から、出張授業を頼まれた。

1~2年生が対象と聞き、「難しいです」とお答えした。

1~2年生は僕にとっては宇宙人。

どこまで分かるかまったく想像できないからだ。

ふだん小学校で出張授業を頼まれるときは、5~6年を対象に自然界のバランスをするが、それは難しすぎるだろう。

しかし、担任の先生の熱意に動かされ、受けることになった。

テーマは動物親子と群れの話。

チーター、ライオン、ヌー、ゾウの親子のエピソードや群れでの生活をスライドで紹介しながら30分の授業をおこなったが、2年生はテレビの影響なのか、動物好きの先生が普段教えているのか、その知識にびっくりした。

ほとんどの質問に答えるではないか・・・・。

みな熱心に聞いてくれたので、多少は役だったのではないか、と思っている。

終了後、1年生のエスコートで教室に行き、子どもたちが全員で僕のために劇を演じてくれた。

素晴らしい出来にちょと感動。

でも、さらに感動したのは先生の熱意だった。

実はこの学校は廃校になるらしい。

その記念に子どもたちのために何かをしたいという先生の熱い思いに胸が熱くなった。

12月には校庭に移動動物園を呼ぶらしい。