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The last brightness

山下昭先生から写真集「The last brightness」が送られてきた。

山下先生は、浜松医大の解剖学教授だったが、今年退官されて、静岡医療専門学校の校長に就任されている。

免疫学の世界的権威であるが、写真のほうもそうとう力を入れている。

義理の妹の親戚が浜松でカメラ屋の社長をしていて、その友人ということで山下教授を紹介されたのが、4~5年前のこと。

以来、お互いの写真展や共通の友人のパーティなどで時々お会いしている。

今回の写真集のテーマThe last brightnessは物が朽ち果てる前に一瞬見せる輝きのこと。

僕自身、人間が死ぬ前に輝く瞬間があると思っていて、その瞬間を作ることの重要性を講演会などで話している。

実際、自分の父親が死ぬ数時間前に、今まで見たことのないような神々しく美しい顔をしたのを今でもよく覚えている。

生き物にはそういった瞬間がある。

生き物でなくても、例えば良いカバンなどでは、使っていくうちに味わいが出てきて、ある瞬間を越えると、今度は急に古びてくる、といったことがあるようだ。

その最高の瞬間を、山下先生は建造物や廃材置き場の物などで表現しようとしている。

白黒で抽象的な写真は、単純な僕の理解を超えるものも多かったが、きっと山下先生にはその輝きが見えているのだろう。

なかなか面白いテーマだと思った。