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動物写真家と言わないでほしい

映画・ガイアシンフォニー3を見た。

今回で2度目になる。

この映画(1から4まで出来ている)は、オムニバス形式に何人かが登場するが、今回のメインの主人公は、アラスカの大自然を撮る写真家・星野道夫。

彼の出演がまっさきに決まっていたそうだが、直前にカムチャッカで熊に襲われて死亡した。

それにも関わらず、この映画は作られた。

そして、素晴らしい出来だった。

僕は、ガイアシンフォニーのなかでベストだと思っている。

アラスカの大自然のなかで、1人キャンプをしながら長い時間自然と対峙してきた彼は、当然のように詩人となり、哲学者となった。

自然のなかで“大いなる何か”と “永遠なるいのち”の存在に気付き、生きることの喜び、悲しみ、そして切なさを美しい文章と写真に結実させていった。

僕は、写真を始めた時から、「写真家で誰が好きですか」と聞かれたら、星野道夫と答えていた。

それは今も変わらない。

しかし、彼はたんなる動物写真家ではない。

彼が表現しようとしていたのは、彼の愛したアラスカのスピリットだった。

その対象は、人であり、動物であり、自然であり、スピリットを持つすべてであった。

彼が愛し、彼を愛したアラスカの人々も魅力的だった。

みな星野道夫と同じようにスピリチュアルで、ひじょうに深い哲学や人生を半分降りた(半隠遁とでも言おうか)清々しさを持っていた。

最近見た映画は、駄作が多かったが、今日は久しぶりに見終わって、すごく気持ちが良くなった。

僕は動物写真家と言われている人を、動物の姿を撮っている写真家、そしてスピリットやいのちを撮っている写真家(動物写真家とは言わないでほしい)にわけてほしいと思っている。

当然、彼は後者に入る。

僕もまだ未熟だが、後者を目指している。

横浜市内のある小学校から、出張授業を頼まれた。

1~2年生が対象と聞き、「難しいです」とお答えした。

1~2年生は僕にとっては宇宙人。

どこまで分かるかまったく想像できないからだ。

ふだん小学校で出張授業を頼まれるときは、5~6年を対象に自然界のバランスをするが、それは難しすぎるだろう。

しかし、担任の先生の熱意に動かされ、受けることになった。

テーマは動物親子と群れの話。

チーター、ライオン、ヌー、ゾウの親子のエピソードや群れでの生活をスライドで紹介しながら30分の授業をおこなったが、2年生はテレビの影響なのか、動物好きの先生が普段教えているのか、その知識にびっくりした。

ほとんどの質問に答えるではないか・・・・。

みな熱心に聞いてくれたので、多少は役だったのではないか、と思っている。

終了後、1年生のエスコートで教室に行き、子どもたちが全員で僕のために劇を演じてくれた。

素晴らしい出来にちょと感動。

でも、さらに感動したのは先生の熱意だった。

実はこの学校は廃校になるらしい。

その記念に子どもたちのために何かをしたいという先生の熱い思いに胸が熱くなった。

12月には校庭に移動動物園を呼ぶらしい。