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「ダギーへの手紙」

先日、神経質で小さな症状を気にしてばかりいる老人を診てくれと頼まれた。

たしかに、自律神経の乱れによる症状がたくさんあり、その症状に縛られている。

その原因を作っているのは、神経質すぎるものの捉え方と生かされていることへの感謝の念がないことだと思った。

そこで、症状がどのような意味を持つのか、生と死の意味、日常生活の過ごし方などを話した後、用意してきた(事前に診てくれと頼まれていたので用意してあった)エリザベス・キューブラー・ロスの書いた「ダギーへの手紙」を渡した。

この本は「なぜ子どもが死ななければいけないの」という白血病の少年・ダギーの問いに、ロス博士が答えたものである。

いのちは長さでないこと、生かされていることに感謝しながら今を精一杯生きることの大切さ、時がきたら誰でも死に、別のかたちにかわっていくこと、などについて子どもに分かるように書いてある。

数日して、この老人の孫から「あの日以来、驚くほどおじいちゃんは元気になった」と聞かされた。

おじいちゃんは「ダギーへの手紙」を何度も読んでいるそうだ。