引越しの片づけをしながらもっぱら鬼束ちひろの曲を聴いている。
彼女のマネージャーと知り合いになったので、僕の写真集を渡してもらったところ、お返しにCDをもらったのだ。
今まで彼女の曲を聞いたことはなかったが、じっくり聞いてみると実に良い曲が多い。
メロディも良いが、驚くのはその詞の深さである。
彼女自身の作詞だが、数曲聴いただけで彼女のなかに巫女というシャーマン的な魂の叫びのようなものを僕は感じた(シャーマンの存在を信じない人もいるかもしれないが、世の中にはあきらかにこういった人が存在しているのです)。
家内もまったく同じように感じていたから、それは確かなのだろう(僕も家内もそういった嗅覚はするどいと自負している)。
当然、考えながら曲を作るのではなく、自然に詞やメロディがわいてくるらしい。
ある時、マネージャー氏に「彼女はシャーマンだろう?」と聞いてみた。
えっ・・・・?という反応が帰ってくると思ったが、意に反して返事は自信たっぷりに「そうなんです」だった。
彼女自身が、自分のなかにあるシャーマン的なものを自覚しているらしい。
だとしたら、彼女はこれからきっとたくさんの苦しみを経験するだろう(シャーマンは深い苦しみを経験させられながら本質に近づいていく)。
そしてそのたびに良い曲を作っていくのだろう。