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羽仁 進さんから手

 

尊敬する映画監督・羽仁 進さんに新しい写真集を送ったところ、お礼の手紙を頂戴した。

とても嬉しいことが書かれていたので、羽仁さんの了解を得て、ここに書かせてもらった。

前略 ラブレターをありがとうございました。

拝見して、井上さんの新しい世界というか、生物写真に大切な世界が切り開かれていくのではないか、と思いました。

いわゆる「情感」という言葉ではもはや捉えられない井上さん個人の情が大自然と共鳴したときに生まれてくる、そんな美しさがある写真が幾つか拝見でき、胸がつまるような気持ちになりました。

いま世界的にも低迷している感のある生物写真にとって、この個人的な出会いの深さはこれから深めていくものだ、と感じた次第です。

ご健闘を祈ります。

                        羽仁 進

アフリカに通い続け、膨大な数の写真を見てきて羽仁さんに、自分が伝えたかったことが伝わったことは、とても大きな励みになった。

横浜市内のある小学校から、出張授業を頼まれた。

1~2年生が対象と聞き、「難しいです」とお答えした。

1~2年生は僕にとっては宇宙人。

どこまで分かるかまったく想像できないからだ。

ふだん小学校で出張授業を頼まれるときは、5~6年を対象に自然界のバランスをするが、それは難しすぎるだろう。

しかし、担任の先生の熱意に動かされ、受けることになった。

テーマは動物親子と群れの話。

チーター、ライオン、ヌー、ゾウの親子のエピソードや群れでの生活をスライドで紹介しながら30分の授業をおこなったが、2年生はテレビの影響なのか、動物好きの先生が普段教えているのか、その知識にびっくりした。

ほとんどの質問に答えるではないか・・・・。

みな熱心に聞いてくれたので、多少は役だったのではないか、と思っている。

終了後、1年生のエスコートで教室に行き、子どもたちが全員で僕のために劇を演じてくれた。

素晴らしい出来にちょと感動。

でも、さらに感動したのは先生の熱意だった。

実はこの学校は廃校になるらしい。

その記念に子どもたちのために何かをしたいという先生の熱い思いに胸が熱くなった。

12月には校庭に移動動物園を呼ぶらしい。