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多様な意見が意味すること

写真集「Love Letter」を買っていただいた多くの皆様方、ありがとうございました。

それにしても今度の写真集の感想は、驚くほど多様だ。

写真はおおむね美しいと言ってもらえているが、文章と一体となったときの反応が一人一人違うだけでなく、その幅がひじょうに広い。

「文章と写真がよく調和されている」という意見が多いが、「もっと語ってほしい」という人もいれば、「答えが出ているようで感じる楽しみが奪われるので、文章はないほうが良い」という人もいる。

感じ方は十人十色なのは分かっているが、これほどまで多様な反応は前の2冊にはなかったことだ。

感じられる人は、かなり感情移入しながら見てくれている。

だから、毎日見るたびに感じ方が違うという意見が多い。

頭で考えすぎる人は、少し言葉に混乱しながらも、「何か今までと違うぞ」と思いながら、必死に言葉を読み解こうとしている。

もっと答えがほしいと思っているようだ。

しかし、そう思いつつも、すでに変化しつつある自分を発見している人もいる。

写真集のなかで書いたように、ひたすら感じること。

けっして考えすぎないこと。

そうすれば、何かが変わっていく。

意見が多様化しているのは、文章が語りすぎていないこと、そして写真のなかに多様な空・間があって、読者の感性に何かを訴えかけているからだ、と思っている。

見るたびに、様々なことを感じ、いったん立ち止まって考える。

また感じて、考える。

それを繰り返しているうちに、考えなくても、いのち、愛、多様性の大切さなどの大切な答えがぽろっと自らのなかから落ちてくる(みな答えを知っているのに、出ないようにしているだけなのだ)。

そんな本にしたかった。

それには膨大な情報に押し流されるムービーの世界より、写真集のほうが適している、と思っている。

もしそれがある程度できたとしたら、スピリチュアルケアの一つの手法の確立であり、写真集の新しい分野の確立でもある(ちょっと大げさかな・・・・・)。

また、僕の医療(診断治療をする診療時間内の医療ではなく、僕自身が創造する大きな意味での医療)が一歩成熟したことになると思う。

この本がまだ不十分の効果しかあげられなくても、さらにパワーアップした本を作れる、という気分になっている。

が、きっとこの本である程度できそうだ、という手ごたえも若干感じている。