サファリ日記 2004年2月19日 2004/03/13
6時15分にロッジを出る。
空には星が見えているので天気はまずまずだろう。
しばらく走った所で、今日は霧が多いことに気付いた。
そこでチーター親子を狙わずに、「霧の中の動物」を狙うことにした。
今までサバンナで見たなかで最大級の霧だ。
ふだんなら一方向だけに霧が見えるのだが、日が昇る東以外はみな霧に包まれている。
霧の多い所に移動して動物を探すが、行けども行けども動物が見つからなかったが、30分ほど探してやっと遠くにバッファローを発見。
近寄っていくうちにそれが大群であることが分かった。
霧の中のバッファロー、なんとなく風情がある。
これがゾウだったらもっと良かったのに・・・・、なんて調子の良いことを考えながら、それでも絶好のチャンスとばかり、逆光、斜光、順光と撮影した。
このような時、バッファローは動かないので撮りやすい。
やがて日の出となったが、光が弱いので霧が消えないで残っている。
そこで移動して別の動物を探すことにした。
しばらく車を走らせると4羽のダチョウを発見。
寄ろうとした瞬間、前方からサーバルが飛び出した。
大きな雄だ。
しかし車を見た瞬間逃げ始めたのでシャイなやつなのだろう。
これは追っても無駄と判断してダチョウに近づき、霧とダチョウの写真を撮ることができた。
なかなか霧と動物の写真は難しいのだが、今日は良いチャンスだった。
その後、ダチョウの親子を撮影し、チーターの所に戻ることにした。
途中、オスライオンがシマウマを食べているとの情報が得られたが、興味がないのでチーター親子の所に直行した。
親子は昨日見た岩場から草原に戻り、親子でくつろいでいた。
昨日腹一杯食べたので、今日はゆっくり休むのだろう。
親子でじゃれあうところを撮影したが、グリーンバックでとてもきれいだった。
今セレナ周辺は昨年おこなった野焼きのために緑が濃く、草も低い。
チーター親子を撮影するには絶好の条件だ。
一つ難点だったのは、セレナに着いた時に子どもたちはかなり痩せていて、あまりかわいくなかったこと。
しかし、昨日たらふく食べたので多少はふっくらしてきたようだ。
30分ほど撮影しているうちに親子は木陰で寝始めたので移動することにした。
その後はマラ川沿いをサファリした。
カバを撮影していた時、少し離れた所にエジプトガンの親子がいるのを発見した。
両親と7羽の子どもだ。
さかんに水中で餌をあさっていたので、600mmのレンズに1.4倍のテレコンバーターをつけて840mmで撮影する。
しばらく行くとゾウがかたまっていた。
何をしているかと思ったが、どうも泥浴びをしているゾウの周りを仲間が取り囲んで守っているようだった。
泥浴びはよく見るが、こんなシーンは初めて見た。
その後はオスライオンの群れ7頭を見つけるが、薮のなかで寝ているだけだったので、ロッジに戻ることにした。
午後のサファリは4時から。
車を直していたらしく、めずらしくドライバーは10分遅刻してきた。
まずはチーター親子を探すことにした。
4時半に発見した時、子供たちは木の下で横になったり、遊んだりしていた。
親は時々起き上がり、遠くを見つめているので狩りをしたいのだろう。
5時過に突然チーターは移動を始めた。
よく見ると、先には3頭のトムソンガゼル。
なんとガゼルはチーターのほうに歩きだすではないか。
狩が始まると思って、こちらも移動しながら待っているとガゼルはチーターと車の間を歩いていく。
チーターにはまったく気付ずに・・・・・。
チーターは後ろから襲いかかりたいのだろう、じっと伏せて待っている。
ガゼルが行き過ぎたあとから走りだしたが、あまり真剣みが感じられない走りだ。
昨日の必死さはなく、すぐにあきらめてしまった。
まだそんなに空腹ではないのだろう。
しばし休憩するチーター。
「ここで待つか、別の動物を探すか」とドライバーに聞かれ、近くにいるライオンの所に行くことにした。
小さな子どもがいるとの情報を得ていたからだ。
今まではチーターの親子という絶好の被写体がいたので、ライオンは見向きもしなかったが、「まあチェックだけでも」と行ってみた。
そこは車で5分ほどの所で、2頭の母ライオンと5頭の子ライオンがいた。
子供は生後3カ月が2頭と4カ月ほどのが3頭だった。
行った時は授乳中であったが、その後子どもたちは遊び始めた。
とっくみあいをしたり、母の尻尾を噛んだり、枝とじゃれあったりと目の前で遊び続ける。
シーン的には最高なのだが、今日は西の空に雲が多く、光がなかった。
日没もまったく見られず。
天気が悪いので、今回のケニアで初めて7時前にロッジに戻ったが、直後に暴風雨のような雨がやってきた。
乾季のはずだが、まるで雨季のような気候だ。