· 

サファリ日記 2004年2月20日

昨夜も雨が降っていたので、今日も曇りか、と思いながら朝部屋の外に出て驚いた。

高台の上に建てられたロッジのなかにも霧がたちこめている。

6時15分にロッジを出るが、すべてが霧の中。

こんなことは570日を越えたアフリカ滞在でも初めてのことだ。

霧で熱が閉じ込められているせいかいやに生暖かい。

先がほとんど見えないほどの濃い霧が立ち込めている。

昨日の霧も良かったが今日はその比でない。

何かがおきる予感がする。

しかし見通しが効かず、動物が見つからない。

しばらくは何も見えなかったが、ロッジを出て30分ほどたった6時50分くらいに突然ドライバーが「ゾウ」と言った。

昨日の願いがかなったと思った。

「数頭だけか」と思ったが、霧の中から忽然と20頭ほどの群れが現れた時はあまりの荘厳さにしばらく見とれてしまうほどだった。

しかし撮りたくてもまだ光がなくて撮れない。

しばらく待ち、7時過から少しずつ光が漏れてきた。

その後光は少しずつ強くなっていくが、太陽が雲に覆われ、光が少し漏れているような状態なので霧は消えずに残っている。

雲と霧に覆われた空もなんともいえず不思議な色彩。

霧も良いのだが、むしろその雲に覆われた空のほうが幻想的な雰囲気になってきた。

露出が難しそうなので、条件を変えながら、レンズやカメラを変えながら夢中で連写。

実は、今回霧が一つのテーマだったので、そのためにソフトな感じに写るフィルムを持ってきていた。

みごと予想が的中だ。

とにかくこんな空、霧は初めての経験で、大興奮の朝だった。

僕は凄いシーンを撮るより、こういった美しい景観が撮れたほうが喜びが大きいのである。

7時半頃になって霧が薄れてきたのでチーターの所に向かう。

10分ほどで親子を発見した。

着いた時には、親は寝転び、そばに4頭の子供が座っていた。

それもすべてこちらを向いている。

急いで連写するが、その間わずか数秒。

その後、1頭はお乳を飲み初めてしまった。

4頭がお乳を飲んだ後は遊ぶこと遊ぶこと。

この親子はいくらでも撮らせてくれる。

お母さんは時々頭をあげて獲物を探しているようだ。

9時半ころ突然母親は進み始めた。

が、どこを探しても獲物は見えない。

目の抜群に良いドライバーが双眼鏡で探すがやはり何も見えない。

チーターが向かう方向に先回りして探しても何も見えなかったが、しばらくすると高い草のところに座っているリードバックを2頭発見した。

それにしてもチーターの視力は凄い、と感心した。

そのリードバックめがけてどんどん近づいてくるチーター。

まだ気付かないリードバックだが、異変は感じているのだろう。

場所を移動し始めた。

チーターは50mほどに近づいて身を伏せたため、見えなくなった。

この先は岩場で車は進めない。

15分ほどして突然走るチーターとリードバックが見えたが、遠すぎて撮影はできなかった。

しかし、仕留めたのは分かった。

岩場で近づけないこともあり、ここで断念した。

たて続けに獲物にありつけたので、子どもたちの栄養状態はよくなり、さらにかわいくなるだろう。

明日のサファリが楽しみだ。

その後川沿いをサファリするが、とりたてて撮影すべきものはなかった。

1時前にロッジに戻る。

午後のサファリは4時から。

30分ほどでライオンが子供のヌーを食べているとことに遭遇。

このあたりにはヌーはいないはずだが、迷子の子供が残っていたのだろうか。

そのそばには昨日見た5頭の子供がいた。

母親が子供の所に向かっていくと、子供達は寄ってきてじゃれあう。

あとは水を飲んだり、遊んだり。

しかし、草が邪魔で撮影できないので、近くにいるゾウの30頭ほどの群れの所へ。

空をいれて撮影。

なかなか良い感じだったが、後ろに車が入ったり、空港の塔が入ったりで、どうもうまく撮れない。

空の感じからして今日は夕日が見れそうだ。

ゾウと夕日を狙いたかったが、位置的に難しいため、近くにいたトピに狙いを変更。

そして夕陽。

今日の夕日は光が強かったが、トピを入れて上手い具合に撮影できた。

今日は、雲はあるものの初めて雨が降らなかった。

天気が変わりつつあるのだろう。