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サファリ日記 2004年2月24日

昨日は一晩雨が続いた。

朝6時20分の出発前にようやくあがるが、全天が雲におおわれ光がまったくない。

7時頃までヒョウを探すが見られず。

7時半頃からやっと明るくなってきた。

8時前に昨日見たチーター親子を発見。

子供は12カ月くらいで母親と大きさは変わらない。

チーターたちは8時過ぎに狩りの態勢にはいる。

獲物はトムソンガゼルの親子。

しかし、わずかな追走であきらめてしまった。

どうもこの母親の狩りの仕方は待つ伏せタイプか。

その後はあまり真剣に狩りする気配なし。

子供のうちオスのほうは(オス1、メス2)好奇心旺盛でランドクルーザーの上に乗ってよく遊ぶ。

そのオスが車に乗って遠くを見つめていた時、突然車から降りて走り始めた。

進んでいく方向を見ると20cmほどの小さな亀がいるではないか。

きっとあの亀に興味を持ったのだろうという予想通り、近寄って不思議そうに亀を見ている。

シャッターチャンスなのだが、こんな時に限ってカメラが故障した。

カメラを変えているうちにチーターは離れていってしまった。

なんとか撮りたかったので、しばらく待つことにした。

しばらく首を引っ込めていた亀はやがて歩き始めた。

そこに再びチーターの子供が寄ってきた。

今度は撮れたが、向きがイマイチ。

その後、チーター親子は木陰で休み始め、動く気配がないのでヒョウを探しに行くことにした。

11時頃、ドライバーが突然、キャリー、キャリーと叫ぶ。

前を見るとヒョウが何かをくわえて歩いているではないか。

狩りに成功して獲物をくわえているのかと思ったが、近寄ってみると子ヒョウが亀をくわえている。

そばに寄ったときは座ってしきりにかじっている。

ガリガリと音がするが、いくらヒョウでも亀の硬い甲羅を噛み切るのは無理だろう。

それにしても相当空腹なのだろう。

シーン的には面白いが、草が高くて撮影できない。

そうこうしているうちに子ヒョウは亀をくわえてブッシュの中に入ってしまった。

出るのを待っていたら車が集まってきたため、ナーバスになった子ヒョウは隠れてしまった。

車がいってしまえば、ブッシュのなかの亀をとりにもどるだろうと思っていたが、いっこうに戻る気配がないので、母ヒョウを探しに行くことにした。

5分ほどで、樹上にいる母ヒョウを発見。

ガゼルを見つけたヒョウは樹上から降り始めた。

いよいよ狩りが始まりそうだ。

さっそうと木から降りると思ったが、垂直に立った木なのでヒョウは後ろ向きずり落ちるように降りたため写真としてはイマイチだった。

木から下りた母ヒョウはストーキングしながらガゼルに近づいて行く。

しかし、ガゼルはすぐに気づき、逃げてしまった。

母ヒョウは水たまりのそばの茂みにかくれ、獲物を待つことにしたようだ。

この茂みは支流(ほとんど水がない)に沿って続く薮が、交差する太い道で分断された場所にあった。

ガゼルは周辺の草を食べながら移動してこの支流を越える際、薮の中を通るのは危険なので、この太い道を横断するのである。

ヒョウは横断するガゼルを狙っているようだ。

これではロッジに戻れない。

今日は昼食抜きで粘ることにした。

1時半頃、シマウマが水飲みに近づくがヒョウはまったく動く気配なし。

ガゼルを狙っているのだろう。

ガゼルは見えるのだが、警戒して薮のほうには近寄ってこない。

2時頃になって突然ガゼルたちが動き始めた。

草地から道に入り、この薮を越えるようだ。

警戒しながらも、どんどん近づいて来る。

数頭はヒョウのいる藪を越え、ヒョウに背中を見せている。

この狩りは絶対に成功するはずだと、手に汗をにぎる。

こちらも緊張しながらカメラを構えているので肩が凝ってくる。

そして突然飛び出してきたヒョウ。

ファインダーの中には走るヒョウが見えた。

道を横切って藪の中に入っていくヒョウ。

そして霧散するように逃げていくトムソンガゼル。

早すぎて狩りが成功したかどうかは分からなかった。

しかしこんな近くなので仕損じることはないだろうと思っていた。

ヒョウは獲物にありつけ、飢えを解消できる。

こちらも獲物をくわえて歩くシーンが撮れるし、後で子どもを呼ぶので、子どもも撮れる、と都合良く考えていた。

しかし、近寄ってみて、母ヒョウが失敗していることが分かり愕然とした。

あまりにも良いチャンスだったので、どれを狙うかで迷いが生じたのだろう。

ヒョウは、そのまま水場のわきのブッシュのなかに隠れている。

もう一度狙うつもりなのだろう。

さらに待つことにした。

約2時間後、今度はシマウマの一団がその茂みのわきを通り始めた。

シマウマはヒョウの隠れている薮の1m以内の所に立っている。

が、ヒョウはまったく動かなかった。

メスヒョウにとって成獣のシマウマは手ごわすぎる相手なのだろう。

その後、ヒョウは寝てしまい、周囲にガゼルの影もみあたらなくなったので、チーター親子のところに移動することにした。

子供達は取っ組み合いの遊びの最中だった。

日没が近いが今日は雲が多く、光がない。

かなり暗くなってからチーターの狩りが始まった。

相当長い距離を走って追いかけたが、結局は失敗だった。

日没は雲でだめだった。

今日は見るだけなら面白いサファリだったのだが、撮れなければしょうがない。

ヒョウもチーターも僕もついていない1日だった。