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サファリ日記 2004年2月29日

マサイマラ 2度目のセレナロッジ2日目

朝は6時半出発。

今日も雲が多くて日の出はだめだった。

これだけ朝日夕陽がだめなのことも少ない。

7時前にチーター親子を発見。

相当空腹の様子で、見ているとすぐに狩りの態勢に入った。

ねらいはトムソンガゼル。

ガゼルは1匹だけで、眠いらしくウトウトしている。

チーターがゆっくりストーキングしながら近づいていくが、ガゼルはまるで気付かずに寝ている。

20mほどまで寄ることが出来たので、狩りはきっと成功するだろうと思っていたが、飛び出しが早すぎて逃がしてしまった。

狩りに失敗した後、休む暇なく子供のところに戻る母親。

さかんに子どもを呼んでいる。

子供たちは草むらでおとなしく待っていたが、母親の呼びかけに反応して、いっせいに立ち上がってミャーミャーとないている。

こんな姿を見ていると早く狩りに成功して欲しいと思う。

母親は子どもの声を聞きつけて、子どものところに戻ってきた。

甘える子どもたち。

しかし、母親は真剣だ。

直後にもう一度トムソンガゼルを狙って近づき始めた。

だが、今度も相当手前で気付かれてしまった。

疲れたのか、その後は蟻塚の上で眠ってしまった。

そこでこちらもしばらく待つことにした。

子供たちはすやすや寝ているが、母親は時々起きては周囲を見回している。

獲物がそばに来たら、狙うつもりなのだろう。

それにしても、チーターの子供たちは前回の宿泊した5日前と比べ、痩せてきている。

少なくても4日以上は何も食べていないらしい。

しばらくチーターのそばでこちらもボーとしいたが、今日は雲が多く、涼しい風が吹いて気持ちが良かった。

それにしても、今までチーターのそばでいったいどのくらい時間を過ごしたのだろうか、とふと考えた。

チーターと過ごすゆったりとした時間の流れ。

僕は、この時間を一緒にいる動物にあわせて「チーター時間」とか「ゾウタイム」とか呼んでいる。

ただ待つだけのこの時間、僕はめってに本は読まずに、ただ自然を感じることに集中することが多い。

あわただしい日常生活を離れたこの時間がどれだけ多くの気付きを与えてくれたのだろうか。

僕にとっては、撮影と同じくらい大切な時間なのだ。

待ち続けたが、結局午前中は何の動きもなく、チーターたちは休んでいたので、少し早めにロッジに戻ることにした。

早く戻ったのは、ムパタロッジでガイドをしている加藤君と僕の第一回目のツアー参加者で今はムパタロッジで働いている市原さんが訪ねて来てくれたからだ。

最初は、僕がムパタロッジに宿泊して彼らと話をしようと思っていたのだが、サファリの都合で突然キャンセルすることになってしまった。

そんなこちらの勝手にも関わらず、彼らは僕を訪ねるためわざわざセレナロッジまで来てくれたのだ。

一緒に食事をしながら僕が出発する3時半までいろいろな事を話す。

2人共日本の常識に縛られずに、自分らしく生きているので話が合う。

午後のサファリは3時半から。

まずはチーター親子を探し、4時過ぎに発見。

すでに見ていた車に聞くと、また狩りに失敗したとのこと。

岩場に近づけないので、離れて見ていると、再びトムソンガゼルを狙う。

が、またまた失敗。

かなり長距離を走った今回は様子が少し違った。

失敗した後の歩き方がかなりよたよたしている。

相当消耗している様子だ。

ドライバーは病気じゃないか、と言うが、子供の所に戻って座り込んだ後もすぐに獲物を探し始めたので、たんに消耗しているだけなのだろうと思っていた。

疲れきっているので、しばらくは狩りをしないだろうと思い、しばらく周囲を回ることにした。

やがて空にきれいな虹がかかってきた。

何か動物はいないか、と探すとライオン親子がいた。

親は腹を出してだらしなく寝ているだけだったが、子供たちは元気に遊んでいた。

虹バックで撮るが、子供たちが小さく、道の上だったので写真はイマイチだった。

再びチーターの所に戻った時はすでに狩りの態勢に入っていた。

岩場で近づけないために距離をとってみていたら、チーターは突然ダッシュして簡単に成獣のトムソンガゼルを仕留めてしまった。

暗く、距離がありすぎたので、写真としてはイマイチだったが、子どもたちが飢えずに住んだと、これでひと安心。

狩られたガゼルには気の毒だったが、このいのちでチーターのいのちがつながったのだ。

それにしても、今回はやたらと狩りのシーンが見れる。

だが、決定的シーンが撮れていないのはなんともなさけない。

こういった写真が下手の僕にとって、課題の一つなのだ。

親子はガゼルを食べ始めたのが6時半。

通常なら親は子供たちに食べさせ、自分は少し落ちついてから食べ始めるのだが、今日は闇が迫り、おまけに周囲にジャッカルがうろうろし始めている。

近くにライオンもいるので、母親も焦って食べている。

おそらく早々に獲物をおいてその場を離れるだろう。

もう完全に光りもなく、日没は撮れそうにない。

早々にロッジに向かうことにした。