午前中はDDW(消化器関連の学会)に参加。
ほとんどマスタベーションにすぎない学会活動は10年前に卒業して、僕は僕らしい活動をすることに決めた。
以来、出席するのは認定医や専門医継続のための点数稼ぎだ。
実にばかばかしいのだが、勤務医である以上やむをえない。
今日聞いた分野はほとんど進歩していない。
同じような討論を10年前から繰り返していてまったく時間の浪費といった気分になった。
昼休みは、阪神デパートの美術画廊に1月の写真展の下見に行く。
思っていた以上によいスペースで、わくわくしてきた。
来年1月末から2月初旬にかけての写真展が楽しみだ。
ちょうど係りの方がいたので、詳しい説明を聞くことができた。
図面とデジカメで撮った写真はもらっていたが、やはり現場は自分の目で見なければ絶対にだめだと思った。
1時間ほど下見をして、有馬温泉に向かう。
今日の夜、ここで講演をする。
慈恵医大の同級生の長崎君が岸和田医師会の理事をしていて、その医師会旅行の場所が有馬温泉なのだ。
長崎君から宴会の前に僕の講演を、と依頼された。
「楽しい旅行なのに僕のかた苦しい話でよいのだろうか」と思いつつも、同級生の頼みでもあり、「想いを十分に話してくれ」という彼の依頼でもあり、いつものいのちの話をすることにした。
このメンバーの中では僕は最年少。
その僕が先輩の医師たちに向かっていのちの話をするのはちょっと気が引けたが、「今日は長崎君に僕の活動や想いを伝えられればよい」と思って話しをした。
年配の先生のなかには「何を言っているのだ」と思われた方もいたようだが、若手の先生方には「感動した」と言ってもらえた。
「感想を言おうとすると涙が出そうになるのでいえなかった」という長崎君の感想が嬉しかった。