サバンナを愛する人たちの会・サバンナクラブに入って25年くらいになるだろうか。
初期の頃はよく会合にも参加していたが、開業してからは、会が開かれる土曜日は診療が一番忙しい日。
この11年間ほとんど参加できずにいた。
日本では会えなくても、会員の方とはアフリカのサバンナや私の写真展会場で時々お会いしていた。
その時、「いずれ今までのサファリの集大成の話をいずれさせてください」とお願いしてあった。
クリニックの土曜日午後の診療を8月から予約制にしたので、終了時間がそれほど遅くならなくなったのを機会に話す機会を設けてもらった。
そして10日の土曜日、診療が終わってから神保町の会場に出向いた。
タイトルはMy best Safari。
動物ごとの最高のサファリの様子を話した。
過去に1回のサファリの様子を話したことは何度かあるが、このようにまとめを話すのは初めてだった。
9月くらいから少しずつ準備を始め、500枚以上あった候補作から、削りに削って150枚に厳選した。
出会いがしらによい写真が撮れた時ではなく、予測し・粘ってよい写真が撮れた時を選択した。
経験のない方は、現地のドライバー任せにサファリをせざるを得ない。
僕も最初はドライバーに任せていたが、経験を積むに従って、独自の手法を編み出していった。
現地のベテランドライバーも、僕とサファリをしていると、なぜここで止まるのか、なぜこれほど同じ場所で待つのかが分からないことがよくある。
それほど僕のサファリは、光の捉え方、狙うシーンが他のプロ写真家とは違うらしい。
それが写真の独自性になっていると思っている。
撮れなかった初期の頃から、どのような考えで、何をねらい、そしてそれらをゲットしてきたかという、井上流サファリの極意について話した。
レイヨウ類やサルを除くほとんどの動物でそれらの話をした。
前後半に分けて、1時間半ほど話しただろうか。
1日の外来でしゃべり続けた後なので、後半は声が出ずらく、多少お聞き苦しい点もあっただろうが、僕のサファリの様子は十分に伝わったものと思う。