「何々が体に良い」とさまざまな健康番組がいろいろなことを言っている。
もちろんそれを全面的に否定する気はないが、それらの番組で決定的に欠けているところがある。
それはわれわれが日本人でるという視点と、おなかが弱い人は栄養学的によいものでもよくないことが多いということだ。
それらのうちうちのクリニックでよく経験することを書いてみよう。
①乳製品1 牛乳
日本人の多くは乳糖不耐である。
牛成成分の中の乳糖をきちんと分解できないのだ。
ひどい人は下痢になるが、軽い人はガスがたまる程度なのだ。
骨を強くしようと思って牛乳を飲み、ガス(おなら)が多いと悩んでいる人が多い。
牛乳が骨を強くすのはかなり懐疑的である。
リンが多すぎるのだ。
リンを付加するとカルシウムは体外に出てしまう可能性がある。
日本人は小魚,海藻、大豆製品などでカルシウムをとってきたのだ。
牛乳は、積極的には飲む必要のないものなのだ。
とくにおなかの弱い人は。
②乳製品2 ヨーグルト
誰もがヨーグルトが体に良いと思っている。
牛乳より発酵させてある分、消化はよい。
乳糖不耐でも少量なら問題ないだろう。
しかし、量が多いとおなかの不調の原因になる。
ヨーグルトをたくさん食べてガスが多くて悩んでいる人もよく見かけ、やめることで速やかに改善する。
③オリーブオイル
オリーブオイルは良い油として通っている。
だが、おなかの弱い僕にはこれはとても刺激だ。
そういう患者さんも少なくない。
少し量が多いと下痢するし、少なくてももたれるしガスがたまる。
米食、油の少ない食事をしてきた日本人にはいくら体によいと言ってもオリーブオイルは刺激的なのだ。
おなかの強い人でもとりすぎは禁物。
日本人はヨーロッパ人とは違うのだ。