受診抑制は医療崩壊につながる

3月~6月にかけて患者さんの受診抑制でクリニックはたいへんな状況だった。

外来数は3~5割減、内視鏡検査も半減し、莫大な赤字となった。

開業して15年、こんなことは始めてだ。

だが、これはうちだけではない。

9割の医療機関が減収で、多くの施設が赤字になっている。

7月に入ってだいぶ改善してきたが、それでも厳しい状態が続いている

 

今の保険制度では、流行っているとしても、よい医療をしようとすればするほど人件費や設備費で収益はわずかしかないのだ。

医療は儲かる?

それは過去の話だ。

井上クリニックは患者増に伴い、5年前に移転し、スタッフを増やし、機器も充実させた。

その効果で3年間は良かったが、以後2年は周囲に新規開業が増えたために新患が減り、わずかだが赤字に転落していた。

そこでスタッフをさらに充実させ、内視鏡、超音波検査を増やそうと勝負に出た。

しかしその矢先のコロナ騒ぎである。

 

常勤の勤務時間を3/4に減らし、パート医師の勤務数を減らし(その分私の勤務だけ増加)、持続化給付金や雇用調整助成金の申請をしているが、この状態が続けば内部留保も1年以内に枯渇するだろう。

初めて経験するクリニックの危機だが、多くの患者さんがうちを頼って来院してくれている以上、なんとかしのがなければならない。

7月に入り、9割患者さんは戻ってきたが、この先油断は禁物だ。

うちには自信をもって「素晴らしい」と言えるスタッフがそろっているから、決して負けることはないだろうが、それでも常に先手を打った対策が必要だと思っている。

 経営者としてどう乗り切るか。

模索する日々が続いている。